Skip to content →

ベランダで死にかけている植物たちの世話をした。土をふるいにかけたり、固まった根っこをほぐしたり、新しい鉢を並べてどの子に何を着せてあげようかなんて悩んだりした。
真夏のベランダは日差しが痛い。涼しい部屋に篭城している身にはつらい作業だ。絡まった根っこは東京の地下鉄の路線図みたいだった。中途半端に枯れていたローズマリーはほとんど切り捨てた。
汗で濡れたからだが気持ち良い。シャワーを浴びて涼しい部屋で熱い珈琲を飲んだ。
そんな一日を日記に書こうと思ったけれど、たいして面白く無いので言葉を綴るには足りなくてやめた。
目に見えるもの、目に見えないもの、湯水のように使っては捨てて、失うものが多かったとしても、今日までのことを意味の無い日々だったとは言いたくない

Published in

error: